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元市議Tさんの文章[2007/09/28 金 PM 12:22]

 宇部市の元市会議員・Tさんから、彼が定期的に地元のローカル紙に寄稿している随筆をときどきファックスで送っていただいています。最近では「山頭火と釈迦まつり」「『熊野古道』と原風景」などを読ませてもらいました。いずれも日本の暮らしや風土のなかに根づいているよきもの、守るべきものをなつかしい記憶とともによみがえらせ、いま急速に悪しき変貌をとげつつある政治や社会に対置して批評する、短いながらも読ませる文章です。

 正直言うと、Tさんがこれほどの文章家だとはつい最近になるまで思いもよりませんでした。わたしはずいぶんと昔に、宇部市を中心とする日本共産党の地区組織の専従職員として働いていたことがありますが、その際、何度もTさんの選挙の裏方をつとめたことがあります。一度などは、投開票日当日、残るは1議席のみとなってもなかなか当選が決まらず、選対責任者をつとめていたわたしは「これはダメだな」と覚悟をきめて敗戦の弁をあれこれ考えていたのですが、最後の最後になってようやく当選がきまり、青くなったり赤くなったりしたこともあります。

 そのころのTさんは、博識かつ能弁で話題にこと欠かない人物でしたが、政治宣伝ビラの原稿などは除いてついぞ文学的な文章などはお目にかかったことはありませんでした。最近機会あって彼のところを訪ねたところ、部屋は床からうずたかく積まれた書籍や書類の山。「西行」に関する著述なども転がっており、強い印象を受けました。「若い頃からもっと日本の古典などをよく読んでおけばよかった、といまになって後悔している」と言っていましたが、現在、身体にいくつもの深刻な疾患をかかえながらも、机に向かって文章とたたかっている毎日のようです。

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